2019年9月号

『努力の定義

 中学野球部が強豪校との決戦を前にキャプテン主導による猛特訓の日々が続きます。練習の厳しさに耐えかねた部員が練習終了後に交わす会話。

 

「試合前にこんな厳しい練習をしたんじゃ身体が持たない、キャプテンに抗議しよう!」

 

「そうだ!そうだ!抗議しよう」

 

部員たちは揃ってキャプテンの自宅を訪れます。すると神社にいるとのこと。神社に近づく部員たちの耳に聞き慣れたボールの音が聞こえてきます。神社では父親の作った特製ノックマシーンから放たれたボールを必死に追うキャプテンの姿がありました。

 

「自分たちの練習をみるために、練習時間がとれないキャプテンはこんな場所で練習をしていたなんて…」「俺、家までランニングして帰るよ」「俺も!」と抗議にくるほど不満を抱えていた部員たちの心は、泥だらけ傷だらけのキャプテンの姿を見て一新します。

 

 とここまでお読みいただき、このシーンが名作『キャプテン』(ちばてつお 集英社)のものだとお気づきになりましたか。1970年代生まれの野球好きな方であればきっと目にしたことがあるんじゃないかと。平凡な決して上手ではない野球少年がキャプテンとして成長していく姿が描かれた作品で、小学生の頃、僕は何度も読み返し、テレビアニメをビデオ(VHSでしたね。見るたびに画像が悪くなって…)でこちらも何度となく見た記憶が鮮明に残っています。時間がすすむこと数十年、最近たまたまYou Tubeでこのアニメを見つけました。

初代キャプテン『谷口タカオ』は、陰の努力を惜しまない人でした。上記のシーンでも部員たちを言葉で説得したわけではありません。キャプテンとして選手としての役割を全うすべく、ただひたすら練習に打ち込む姿が周囲の人間を変え、チームを一つにまとめていきます。努力することの持つ意味や大きな力をこの漫画からたくさん学んでいたんだと思います。だからと言って、努力すればすべてが上手くいく!と思っているわけでもありません。多少の人生経験を積み重ねた今、僕の思う努力の定義は“努力をしても成功するとは限らないが、成功するためには努力は欠かせない”です。仮に努力なしに何かを成し遂げたとしても、それは偶然(たまたま)であり単なるラッキーでしかありません。手にした喜びは一瞬で消えていくでしょう。やはり、あの憧れの場所にたどり着きたいと思ったらやるべきことは一つ。その過程において必要なことを一つずつクリアしていくことであり、その行為を努力と言うのだと思います。努力の末手にしたものは、一生消えることのない自分だけの宝物!!ですよね。

     

                                            奥松


☆ネットで調べたら全巻セットで販売しているではないですか!!大人買いしちゃおうかな(^_-)-☆

  ☆実際に触れてみる☆

 先日、ごみ捨て場にゴミを捨てに行った時、側溝の格子の蓋から何やら長いものが出ていたので、近づいてみると、りっぱなアオダイショウでした。体の3分の1(しっぽ)が蓋から出ていたので、引っ張りだそうと思いっきり引っ張ってみましたが、体をよじらせ蓋に体を引っ掛けたので、まったく出すことができませんでした。あまり強く引っ張るとかわいそうなので、手をはなしてあげました。

 

 久しぶりにヘビを触ったのですが、抵抗する時のあの筋肉がウネウネと動く感触は感動です。最近は、生き物に触れない子供(親?)が増えているようで、ちょっと残念に思います。もし子供が、少しでも触ってみたいという気持ちがあるのなら、ぜひとも体験させてあげてください。小さな虫が手の中でモゾモゾ動く感じやカエルやヘビの触った感触は、本や画像では絶対に味わえないと思うので。

 

 我が家の長女は、親が生き物好きだったこともあり、小さい頃からいろいろな生き物に触れてきました。シマヘビに噛まれたことも、ハブを踏みそうになったこともありましたが、今でもヘビは好きです(飼いたい!と言っています)。

 

 余談ですが、長女が初めて「パパ」「ママ」や「まんま」などの繰り返し言葉以外で発した単語は「どじょう」でした。長いものに惹かれるのかな!(^^)! 

                             インストラクター 宇賀神薫美 


☆今月の作品紹介☆

“金魚すくい” “ヨーヨー釣り” “シボレーカマロ” “プロペラ機” “高層マンション”

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