2018年2月号

『ちょっと遠回り

 

 

以下の4つの選択肢の中から正解を選びなさい。

 

(問1) 1.A  2.B  3.C  4.D

 

(問2)  1.春  2.私はよく図書館に行きます  3.学校  4.秋

 

 正答わかりますか?  【正答 (問1)→3 (問2)→1or4】 です、と言われたら納得できますか?こうした選択問題は、選択肢を見ただけで正答がわかる!そんなことが書かれた参考書が、僕が高校受験をしていた頃、巷に流行していて友人の一人も実際に本を手にしながら「見ろよ!この本すげえぞ、問題読まなくても正解がわかるらしい」と嬉しそうに話してくれたことを今でも覚えています。

 

 正答の根拠としては、問1の場合出題者は正答を目立たない場所に置きたい、その気持から4択の場合左から3番目が正答になる確率が高いということです(実際、ある期間のセンター試験における4択問題の統計をとると左から3番目の正答が35%前後になったそうです。均等に割り振られているなら25%前後になるはずです)。問2では、選択肢の2だけは文になっているため×(バツ)。また3の学校は、他の2つ(季節)とは異なるグループの名詞であるため×、ということで1or4が正答になる。ということです。

 

 このような解き方、どう思いますか?僕自身「おぉすげえ!」と思ったのも少しだけで、出題する側もこんな本が売られているならいずれ目にするだろうし、“鉛筆を転がす”よりマシな程度なんだろうな、と冷静に考えた記憶があります。

 

 何よりこうした方法で合格を手にし、次のステップに進んだとします。小学生なら中学生に、中学生なら高校生に、高校生なら大学生に。そんな子どもたちの未来を考えると心配しかありません。それまでに身につけて置くべきことを身につけておく、この前提をクリアしその子に合ったレベルを判断するために『受験』があるのだと思います。

 

 『合格さえ手に入れば!』受験真っ盛りのこのシーズン、ちらほらと毎年のように耳にするフレーズです。でも、合格するにふさわしい人物になっていなければその先で苦労するのはあなた自身だよ、ということも忘れてはならないことです。

 

 ドラマや小説などで、医者の息子(勉強をまったくしないドラ息子)を医大に入学させるために、親が医大に裏金(_;)を渡して……、なんてことがリアルにあるのかはわかりません。実際にあるとしたら、一番不幸なのは息子です。医学部の勉強にはまったくついていけない、国家試験にも受からない。国家試験にも裏口合格なんてあるのでしょうか。知識も技術も不十分な医者が誕生する、恐ろしい話しです。

 

 受験の結果も“今の自分に一番ふさわしいもの”でしかないのです。志望校合格に向けて、めちゃくちゃ一生懸命に頑張った!でもちょっとだけ実力が足りなかった。手に入らなかった『合格』。それはそれで今のあなたに一番ふさわしい結果です。次のステップでの飛躍を期待したエールなのかもしれません。

 

安易な方法の先に明るい未来は待っていません。

 

 地道にちょっと遠回り、くらいが一番の道(^^)!そんなふうに思っています。

                                      奥松 


  ☆ユニークな発想

   みなさんこんにちは、宇宙大好き人間、伊勢です。先月の皆既月食も、ホッカイロを懐に入れて、3時間くらい外で写真を撮りながら見ていました。寒くて寒くて仕方なかったのですが、月が見事に赤く染まった時にはとても感動しました。

 

さて、寒いと言えば、先日超COOLな動画を見て、またテンションが上がっています。民間企業で世界最大のパワーを誇るSpaceX社のロケットFalcon Heavyが打ち上げた、とある“ モノ "がすごいのです。ここまで読んだら、今すぐにYouTubeの“Live Views of Starman "という動画を見てください(←何やら怪しい商売の謳い文句みたいですが)。一瞬目を疑います。これはCGではありません。リアルの宇宙にリアルの車が飛んでいるのです。国際宇宙ステーションから見た地球の映像もいいですが、この車の窓やボディに反射して映る地球の姿もまた乙なものです。この奇想天外なミッションは、プロモーションの意味合いが大きいでしょうが、民間企業だからこそなし得たことでしょう。これがもしNASAだとしたら、こんな馬鹿げたことにお金なんか使えません。

 

このミッションを発案したのは、SpaceX社の創業者、イーロン・マスクですが、ただ単に遊びで宇宙に車を飛ばしたとは思えません。人類の火星移住という、彼の壮大な計画の一部だと思います。現にこの宇宙飛行車の目的地は火星です。そして何より、車のような重いモノを地球から打ち上げるだけでもかなりの技術が必要です。この技術は実際にNASAにも認められていて、国際宇宙ステーションへの物資輸送の契約も結んでいます。

 

堅実な仕事と同時に、ユニークな発想を結びつけて、それを実行してしまう行動力。そんなイーロン・マスクには人間的にも魅力を感じます。レゴ教室でも日々、子供たちのあまりにも自由すぎる発想に、私自身、ついつい否定してしまいそうな時がありますが、そこはぐっとこらえて、この宇宙飛行車の事を思い出すように努力したいと思います。もちろん堅実な考えも大事にしながら。子供たちが、重力から解放されて、宇宙にまで旅立つような、無限の可能性があると信じて。

 

 

インストラクター 伊勢 豊                                 


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