2017年2月号

『弱点との向き合い方』

 

稀勢の里横綱に!相撲ブーム到来!

 

日本人横綱が19年ぶりに誕生ということで相撲ブームが来ているようですね。ここ何年も相撲には興味がわかず、稀勢の里という力士の名前も正直横綱になったというニュースの中で初めて耳にしました。

 

昔は結構相撲が好きで、小学生の頃の憧れの力士は千代の富士!残念ながら昨年他界されましたが、僕にとってはブラウン管の中の偉大なヒーローでした。当時、毎週日曜日はボールとバットとグローブを持って、あるいは釣り竿を片手に日が暮れるまで遊び歩いていました。ただ相撲が行われている場所中の千秋楽には、遊びつつも頭の片隅に「千代の富士どうなった?」があり、5時半頃には街の電器屋の前に立ってテレビを見ていた記憶があります。『三丁目の夕日』とまでは行きませんが、あぁ昭和だったなぁとあの頃の自分の姿を振り返ると思ってしまいます。

 

千代の富士には必勝パターンがありました。左手で相手の前回しを掴んだ瞬間相手の動きを封じ勝利につなげます。ずっと同じパターンではなく、最初の頃は“豪快に相手を投げとばす!”これが彼の必勝パターンでした。なぜ変わっていったのか?彼の肩が脱臼しやすかったからです。豪快に投げる動作の過程では肩に大きな負担がかかり何度も脱臼につながりました。相撲を続けるために闘い方を変えたのです。それでも脱臼が完全になくなったわけではなく、激しい闘いの中で何度となく肩が外れてしまい、防ぐために肩周りを鍛える特訓につながっていくのです。1日に数百回の腕立てを続け、肩周りを徹底的に鍛えあげました。脱臼グセ、千代の富士はその弱点があったから豪快な投げから相撲の仕方そのものを変え、肩周りを鍛えることで、さらに強烈な力を左腕につけました。素人見解にはなりますが、肩の脱臼グセがあったからこそ、稀代の名横綱!になれたのではないかと思っています。

 

人にはそれぞれ、苦手なこと、嫌いなこと、避けたいこと、短所とよばれるもの……、そうしたものを誰しもが多かれ少なかれ持っているものです。それにどう向き合うか、それで未来は変わってきます。

 

ただ、千代の富士のように不屈の精神で克服すること、それがベストであるとは思っていません。もちろん誰もが自分のマイナスな面と正面から向き合い、克服したいと思っているはずです。でもそれがなかなか……、なことも現実です。

 

自分の弱点は弱点と認める、例えば大学進学に向けて文系、理系を決めるとき、「理科が苦手だから文系にする」そんな話しをよく耳にします。で、文系に進み自分の得意な語学力を磨き上げる!経済学の研究に没頭する!これって素晴らしいことですよね。苦手な理科と向き合わなきゃ、あきらめちゃダメだといやいやながら理科と向き合うより、よっぽど有意義な時間そして人生につながっていきます。ですので、自分の弱点と向き合わざるをえない瞬間に出会った時、大事なのは『未来思考』で考えること。克服することで良い未来が開けそう、であれば頑張る!すっぱりとあきらめることでもっといろんな可能性が広がりそう、であればいさぎよく別なものに目を向ける、どちらも未来においてプラスになればOK!そんな感覚が大事な気がします。

 

                                            奥松

 

千代の富士引退以降、たくさんの強い力士もいましたが、千代の富士ほどの魅力を感じません。あのするどい眼光、筋肉隆々な肉体、勝敗を決める際の一瞬のスピード、どれもが僕の目を釘付けにしました。

 

ご冥福を心よりお祈りします。                                

 


    なんでだろう??

 

先日テレビで紹介されていたことで、とても興味深いものがありました。

 

それは、カタツムリの殻の構造をヒントに作られたタイルです。カタツムリの殻がいつもきれいなのは、殻の表面にものすごく小さな凹凸があって、その溝に水が入って膜をつくり油汚れなどが上を転がり残らないかららしいのです。つまりそのタイルは、汚れないタイルなのです。

 

このように、生き物の構造や機能を真似していろいろな分野に応用することを「生物模倣

 

(せいぶつもほう)」というそうなのですが、以前からそういった研究はされていて、身近な

 

ところでは、オナモミの種(ひっつき虫)をヒントに作られたマジックテープや蚊の針を真似た

 

痛くない注射針、フクロウの羽やカワセミのくちばしをヒントに騒音を小さくした新幹線など、

 

他にもたくさん普段私達がなにげなく使っている物や見ている物の中に生き物をヒントにして作られたものがあるようです。

 

思うのですが、こういったことを思いつく人達は、きっと普段から「なんでだろう?」「どうしてだろう?」と考えているのではないでしょうか。だって私は小さい頃からカタツムリは何十回と見ているけど、一度も「なんでカタツムリの殻はいつもきれいなんだろう」と思ったことはないのですから。

 

いつも見ている生き物も、「なんでだろう?」を見つけると、いつかものすごい発明や開発につながるのかもしれないですね。

                                                 インストラクター 宇賀神薫美

 

 

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