2023年8月号

☆グループ教室 学習塾“稲進会”の内容も含まれます。

『東京ドーム🥎

先日、十数年振りに東京ドームで野球観戦をしてきました。“三つ子の魂百まで”通りで、物心ついた時から今日まで巨人!を応援しておりまして、恐らく生涯変わらず応援していくのだろうと思っています。久しぶりの東京ドームは、いろいろと変わっていました。まずは“現金での支払い”ができません、完全キャッシュレス化されています。観戦しながら飲み物(ビール??)を買う際には、客席を回るタンクを担いだお姉さんに声をかけて購入する形態は変わらないのですが、支払い方法はスマフォや交通系のカードのみとなります。昔は、お姉さんの指にきれいに挟まれた千円札の束を見て“あのお姉さん儲かっているなぁ”なんて思ったものです。球場内の売店も全て現金での支払いは出来ませんので、行かれる場合にはご注意ください。昨年には、約100億円をかけ改修工事されたようで、大型のビジョンが新設、照明の演出も含めきらびやかな空間になっていました。変わっていなかったのは、座席の狭さ。外野席の椅子は背もたれもなく、隣の席との間隔も狭く、ちょっと大柄な人の場合かなり窮屈で長時間の観戦は苦しいかと。しかも外野席は、巨人の攻撃の際、立ち上がっての観戦が基本となるので体力的につらくなります。それも含めて楽しめる人にはいいのでしょうが、落ち着いて観戦したい人は別の席がいいですね(値段も高くなりますが)。

 

試合開始直前、ちょっといいシーンに出会えました。数席離れたところに座っていた、おそらく大学生であろう数人のグループ、お酒もだいぶすすんでいるようで試合開始前から盛り上がっておりました。いよいよ試合がはじまるという時間になると、大学生の一人がグローブをカバンの中から取り出しました。巨人の選手が最初の守備につく際、サインボールをスタンドに投げ入れるので、そのボールをキャッチする気まんまんのようです。“今日こそは捕るぞ!”なんて、その姿と言動自体はかわいらしいのですが、本当に彼のところにボールが飛んできて、見事キャッチしたんです。当然“よっしゃー!”と仲間と大騒ぎ、少しのうらやましさとともに彼らの姿を見ていたところ、なんとそのボールを近くに座っていた小さな男の子に渡したんです。「えっ、いいの?」「いいよ、いいよ」「ありがとう」みたいなやりとりが交わされ、なんともほっこりとする空間になっているではないですか。ボールをもらった男の子にとっては、プロ野球選手の素晴らしいプレーを見るのと同じくらいこの時の大学生の姿は心に残ることでしょう。野球を観戦する側、応援する側のマナーが問題とされることも増えているようです(まぁ、昔からいろいろ言われていることでもありますが)。野球を楽しむ子どもが減っている中、観客席の現況は子どもたちが楽しく観戦できる環境になっていないとも。それでも一人の人間の些細な気遣いが、あたたかな気持ちを作りだすことができるのも事実です。優しい空間になるか否かはその場の人間次第ということですね。

 

大学生を見習って今後もし自分がボールをキャッチできた際には、必ず近くのちびっ子に気前良くあげようと思います!(奥松)


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