2023年3月号

☆グループ教室 学習塾“稲進会”の内容も含まれます。

『AIに負けない!

チャットGPT!これさえあれば、学生時代の様々な文章を作る機会(作文、論文)を軽々とこなせていたのに。チャットGPTとは:“人工知能を組み込んだプログラムに質問すると、その分野の専門家のように詳細な回答をしてくれるもの。しかも、会話を進めていく中でそれまでの内容を踏まえた回答をしてくれるため、徐々に洗練されていくという特徴を持つ。今後、各分野の専門家が必要なくなるとも言われている”

例えば、「戦後の日本の経済復興についてまとめなさい」なんて問題の答えをすぐに作ってくれるということです。チャットGPTがあれば、学生時代(特に大学生)の興味の無い必修科目で何十枚もの論文課題が出された時のような絶望感を今後感じなくて済むようになるかもしれません。

ただ弱点(問題点)もあるようです。もちろん、回答する内容が使用者の求めたレベルに合致するかなど、実際に使えるレベルになるまでにはまだ時間もかかるようです。チャットGPTの(私が勝手に思う)一番の問題点は、未来の予測が出来ないことです。チャットGPTは、あくまで過去の出来事を瞬時に集約して一つの回答を導き出すことに長けているだけで、この先どうなるのか判断は出来ないとのこと。

チャットGPTは、『大谷翔平』を生み出さない。

今、日本中の視線を集めている大谷翔平選手。過去のデーターから答えを導き出すチャットGPTからは、“二刀流”は出てこなかったはずです。長嶋茂雄も王貞治も野茂英雄もイチローも、誰も二刀流ではありません。

過去のデーターからの判断では、二刀流の成功はありえないことでしょう。大谷選手がプロ野球に入団した頃、多くのプロ野球解説者はピッチャーかバッターどちらかに絞るべきと言っていました。それでも大谷選手はあきらめなかった。「二刀流は無理だと言われたこと無限回、二刀流が無理だと思ったこと0回」って、かっこよすぎるコマーシャルも流れていますね。これから先、人類の多くの役割がAIに取って代わられると言われていますが、人類がAIより優れている点は“未来を想像する力”です。二刀流の成功の秘訣は、大谷選手の“自分ならできる”という想像力にあったと思うんです。

過去の自分と今の自分から考えて先のことを予測する、多くの人はそうするんだと思います。それでも、過去も現在も脇に置いておいて“この先あんなこと、こんなことをしてみよう!”と思えるのは、人間が持つ特別な能力である気がします。未来を想像し行動する、仮にその結果が望み通りに行かなかったとしてもいいじゃないですか、たぶん目に見える結果以上に人間として大きな力だったり魅力だったりが身についているはずです。

まだまだAIには負けていられません!!  (奥松)


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