2022年2月号

☆グループ教室 学習塾“稲進会”の内容も含まれます。

『形の無い金メダル!!

 北京オリンピック真っ盛り!各メディアで日本選手の活躍が日々紹介され……、だけでなく様々な疑惑を思わせる情報も伝えられています。まずは素直に日本選手の活躍から。LIVEで大会の様子を見る機会はほとんど無いのですが、たまたま男子のスキージャンプで小林陵侑選手が金メダルを決める瞬間を見ることができました(ラッキー!)。オリンピックで話題の中心になるのはやはり“メダル”で、日本人〇人目とか、世界の国々と比較したメダル獲得数が紹介されたりします。今回はちょっと違った面からオリンピックで感動・感銘したことを紹介したいと思います。

 

半年前にさかのぼって東京オリンピック、女子スケートボード(パーク決勝)での出来事。最終演技に向かった岡本碧優(15歳)選手、メダルを狙って果敢に大技を決めていきますが、最後に転倒してしまいます。結果はメダルに届かず4位。悔し涙を浮かべる岡本選手、しばらくすると表情が笑顔に変わります。各国のライバル選手が彼女に近寄り抱擁しにきたんです。こうしたことってなかなか無いことだと思うんです。岡本選手の高い人間性があってこそのことだと。岡本選手は、東京オリンピックが延期される前までこの競技で他を圧倒する成績を残し、東京オリンピックでも金メダル確実だと言われていたそうです。僕が岡本選手と同年代で、同じような状況にいたとしたら恐らく“イやな奴(-“-)”になっていたと思います。練習で競技順番を待つなんてことはしなく俺が先だ!と言ったり(思ったり)、他の選手がアドバイスを求めてきても決して教えるなんてことはしなかったでしょう。そんな人間がオリンピック本番で失敗、周りにいた選手が思うことは“ざまあみろ”に違いありません。岡本選手は違っていたのでしょうね。勝手な想像になりますが、恐らく自分の成績に奢ることなく他の選手たちと情報を交換し技の向上に努め、結果が出ないときには励ましあいスケボーという競技を一緒に楽しんでいたのでしょう。4位ですのでメダルを手にすることはできませんでした。でも人としての岡本選手はきっと“金メダル”!!

  

たいてい人間が目標とするものは、はっきりとイメージできるものです。受験では〇〇校、就職では〇〇会社で年収は○○万円などなど。何かを達成しようとするとき目標を具体的なものにすることはとても大切で、ゴールを目指す中でハードルをクリアしていき実力もついてくるものです。ですが独りよがりでは寂しいですね。目標を達成しても誰も喜んでくれなかったとしたら……。目標を達成し周りの人と一緒に喜ぶ!目標を達成できなかったとしても励ましてくれる存在がいて次を目指す!そんなふうに生きて行けたらいつも何歳になっても目指すものがあって、いきがい、やりがいのある日々を送れるんじゃないかと、中年のおじさんが中学生の岡本選手から教わりました。(奥松)                            


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