2021年2月号

『機嫌よくいる

 機嫌よくいること、簡単なようでなかなか(かなり)難しいこと、と心の底から思います。機嫌がよいことの効能は少し考えるだけでもいいことばかりが浮かんできます。作業効率があがる、冷静に物事に取り組める、継続して物事に取り組める、美味しく食事が出来る、明日(未来)が楽しみになる、そして何より人に優しくできるようになります。

 

“イライラ”はいいことがありません。まずミスが多くなります。以前(10年ほど前のことです)、まなびの広場の生徒たちがあるロボット競技会に参加しました。会場はつくば大学で、朝教室に集合し車で一緒にある程度余裕をもって出発するはずでした。ですが、一人の生徒が遅刻をし、5分10分と過ぎていくと同時に私のイライラ感も増加していきました。ようやく出発し、現地に到着し急いで会場入りしなければと思っているとトランクから荷物を降ろしている生徒の声が聞こえてきました「せんせ~い、パソコンがない!」……、やってしまいました”(-“”-)”。教室の入口に積んだパソコンたち、確かに車に積んだ記憶がありません。生徒たちには、自分のロボットや道具は自己責任で準備するように伝え、パソコン関係は自分がちゃんと持っていく!準備の段階でそんなふうに伝えてありました。完全に自分のミス。ロボット競技会ですからパソコンは必須です。知り合いの先生に事情を話し、生徒たちにも「出来る準備しておいて!」と言い残してつくばから柏へと。幸い高速道路も空いていて、最短時間(ちょっと制限速度超えていた??)で教室に戻ると暗い教室の入口に取り残された寂しげなパソコンたち。今でこそ笑い話ですが、当時は冷や汗どころではなかった記憶が残っております。そんな中生徒たちが素晴らしい!!取り組みをしてくれていたことを後に聞くことができました。自分たちで出来ることをしながら、他の教室の選手からパソコンを迷惑にならない程度で借り、それぞれが準備に取り組んでいたこと、さらに普段は憎まれ口ばかりたたいている生徒もその時は一切私のミスを責めるようなことはありませんでした。競技会に出る前に生徒たちは相当な時間を費やして準備をしていたんです。その成果を発表する場ですから本来であれば、一番イライラするのは生徒たち自身であったはずです。ですがそうではありませんでした。

 

大人がお子さんを怒ったり、叱ったり、何歳になろうともそうした場面は多かれ少なかれ起こるものです。私も同じです。人生の先を生きてきた大人として伝えるべきことは伝えていかなければならないと思っています。ただ、イライラを伴いながらの怒ったり、叱ったりは、うまく伝わらないことがほとんどです。心は冷静に“機嫌よく怒る、叱る”それが出来ればこれまでの「何度言ったらこの子はわかってくれるの?」も減ってくる可能性は大であると思います。イライラは自分の期待通りにならないときに生まれる感情のようです。保護者の皆様のお子さんも(私にとっては生徒たちも)、一人ひとり違う人間です。違う人間ですから期待通りにいかないのも自然なこと、そんな気持ちを少しでも持つことがイライラの解消につながるのかもしれません。

 

2011年3月11日に起きた東日本大震災から十年がたちます。

当時テレビのコマーシャルでは金子みすゞさんの詩がたくさん流れました。

 

『私と小鳥と鈴と』

私が両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥は私のように地面を速く走れない。

私がからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、あの鳴る鈴は私のようにたくさんな唄はしらないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。

                                             (奥松)


☆新しい家族

 みなさんこんにちは〜^_^ 定番の我が家の風景 「新しい家族」をお送りしまーす。

去年、まだ1歳前の雌犬パリスちゃんが11月に赤ちゃんを産みました。その日はちょうど家族全員がたまたま家にいた日でした。出産の朝はソワソワしていたパリス。そろそろかなぁ〜とは思っていましたが、朝からご飯も食べずソファーに寝転びながらちょこちょこ向きを変えて落ち着かない様子。お昼くらいから呼吸が荒くなりソファーでお座りのポーズが始まりました。えー、ソファーで産むの〜??となり産箱へ連れて行ってもソファーでいきみだしてしまい、慌てて防水シーツを広げ、お産セットを滅菌消毒して家族全員で出産のお手伝いが始まりました。

 

1匹目の羊膜が見え始めて徐々におりてきてはいるけど中々ツルンといきません。様子を見ていたら1時間弱でやっと産まれました。が、パリスが羊膜を破らず、ぐったりした様子に。羊膜をパリスに近づけ中の赤ちゃんを出してもらおうとお手伝いをしました。なんとかパリスも頑張ってくれてやっと赤ちゃんが出てきました。けどまたお座りが始まりました。なんと次の子がおりてきてしまい、パリスはお産と産まれたての赤ちゃんのお世話で大忙し。赤ちゃんは少しグッタリしていて背中をさすりおっぱいを飲んでもらおうとパリスのおっぱいに近づけますが飲めません。哺乳瓶にミルクを作って飲ませましたが口が開きっぱなしでちゃんと飲めず、病院に電話をして状況を説明したら、もう私達にはどうする事もできない状態なのでとりあえず温めてあげてくださいと言われ、急いでお湯の中に入れて蘇生を試みました。何回かは気持ちよさそうに動いたりしたのですが産まれて3時間半後静かに息を引き取ってしまいました。その間にも2匹目のお産があったのですがこの羊膜には赤ちゃんは入っていませんでした。これにはビックリしましたが1匹目の弱っている赤ちゃんにいっぱいいっぱいでそれどころではありませんでした。そして、最初のお産が始まって3時間後、1匹目とは全く違った大きくて元気な赤ちゃんが産まれました。この子は産まれた時からとても元気で、すぐママのおっぱいの所に這いつくばりながら行きゴクゴクおっぱいを飲んでいました。私達はここでやっと最後の赤ちゃんが元気で産まれたことに喜びパリスにお疲れ様〜とヨシヨシ撫でてあげて産箱に連れて行きました。病院では、3頭の心音が聞こえますと言われていたのでこれで出産は終わりだと思っていました。1匹目、2匹目は残念だったけど今いるこの子は絶対に守らなきゃと必死でした。

 

最初に産まれた子は男の子で名前は、チャーリーと名付けました。2番目に産まれた女の子はボニーと言います。ボニーにおっぱいをあげながらもパリスはいきなり立ち上がり、チャーリーにキュンキュンと泣きながら蘇生をしていました。お産の時はそっちにいっぱいいっぱいでチャーリーまで見てあげられなかったのをごめんねごめんね、目を覚ましてと言わんばかりにずっとずっと顔をペロペロしながら泣いていました。この姿をみて救えなかった命を目の前に家族全員涙が止まりませんでした。産まれたての子犬とパリスママを見守りながら私達も夕飯の準備を始めた時でした。ボニーは、大丈夫かな?と産箱を見に行ったらなんともう一匹産まれていたんです。またまたビックリ慌てて産箱の掃除をしてから赤ちゃんの様子を見ました。女の子でした。この子はボニーみたいにとても元気な赤ちゃんでした。目もまだ見えてない二匹はママのおっぱいの奪い合いをしながらとても仲が良さそうにくっついて寝ていました。この子は娘がアリーと名付けました(私はキャリーと呼んでいるのですが笑)

 

今回ワンコの出産で喜びと悲しみと更にチビッコギャングの可愛さを味わい、いきなり4匹のワンコとの生活は大変なところもありますが、めちゃくちゃ可愛いく幸せです。けど、私が帰ってくるとおてんばチビッコギャング達が走ってきて足を噛みまくるのは勘弁して欲しいです泣。

 

 死んでしまったチャーリーは家の庭で樹木葬しました。日当たりのいいところですくすく育って欲しいです。

 

それでは皆様体調に気をつけて毎日素敵な幸せを見つけてお過ごしください。

                                (インストラクター 山本英美)


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