2021年10月号

☆グループ教室 学習塾“稲進会”の内容も含まれます。

『ドラゴンクエストから学ぶ

 作曲家すぎやまこういち氏がご逝去されたというニュースがありました。ドラゴンクエストの作曲家として彼の名前を昔から知っているという人も多いかと。

 

小学生の時、友人の家で“ファミコン”で遊ばせてもらった時、ゲームセンターが家にやってきた!そう思いました。それから数多くの小学生がファミコンに取りつかれたように遊んでいました。でも、しばらくするとマンネリ感と、新しいゲームを出せばどんな中身でもそれなりに利益が出るという大人の悪知恵なのでしょうか、クオリティの低いゲーム(=クソゲー(-“-))が数多く出現しファミコンも若干つまらないなぁ(自分の中で)という思いが出始めました。そんな時登場したのが『ドラゴンクエスト』。RPG(ロールプレイングゲーム)という構成の中繰り広げられる壮大なストーリー、コマンド(ことばによる指令)による敵との闘い、謎解き、そしてゲーム全体の雰囲気を高めるすぎやま氏による音楽、どれもそれまでのゲームにはなかったものでした。ラスボスを倒した後テレビ画面上に広がるエンディングは、まるで映画のワンシーン!

 

ドラゴンクエストに登場する主人公が成長していく姿は人の人生に置き換えても参考になるものだと、そう感じています。ゲーム開始時は、しょぼい敵(スライム!)を倒すにも苦労します。敵を倒すことで主人公のレベルは上がっていきます。負けてもレベルが下がることはありません。時には、負けて死んでしまうこともあります。でも復活して何度でもやり直しができます。このゲームはそれまでシューティング(敵を打ち落としたりするゲーム)やアクションと言った類が苦手だった人も楽しめるといった点も多くの人の支持を得られたことにつながったのでしょう。一つの条件さえクリアすれば、要領よくどんどんゲームを進めていく人も、勝ったり負けたりを繰り返しながら少しずつゲームを進めていく人も、どちらも必ず主人公は成長します。気づけば始めた頃には勝てる気もしなかった敵と互角に渡り合えるようになっていて、誰でもラスボスまでたどり着けます。ただし、途中でやめてしまわなければですが(=一つの条件)。

 

勉強、スポーツ、仕事、遊び……、どんなことでも器用に要領よくこなして行ける人もいればそうでない人もいます。自分も含め多くの人は、頑張っているのに努力しているのに思い通りに物事は進んでいかず悩みやめちゃおうかなと思ったりもします。ですがドラゴンクエスト的に考えれば、取り組んだことでマイナスになることはないのです。何かに向かったときほんの少しだけかもしれませんが、必ず成長している!んです。そして上手くいかなかったことが多いほど、クリアできた時の感動が増すという特典もついています。

 

と書きつつも、ゲームは大人が知恵を振り絞ってプレイヤーが飽きないようにそして最近は課金への誘導にと巧妙に作ってあるものだとも思います。熱中するのもほどほどに、そして課金する際はきちんと計画を立てて、が大切ですね。おっ、ここでは自制する心とお金の使い方について学べているのでしょうか!?  

                                         (奥松)                            


<今月の作品紹介> 

“ハロウィン①”“ハロウィン②”“おもちをつくウサギ”“リザードン”

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